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翔はいつもの様に
歩と一緒に帰る。
「ねぇ、翔?」
『うん?』
「小さい時は
将来は何に
なりたって
思っていた?」
翔は考える。
『うーん…
分からん、
思い出せない』
「そっか…」
『歩は小さい時は
将来は何に
なりたいの?』
「あたしは歌手」
『歩はどんな歌手に
なりたいの?』
「人に心を
動かせぐらいの
歌手かなぁ…
でも、歌が
うまいだけじゃ
ダメなんだよ」
『そうなんだ』
「うん…
あたしみたいに
“歌手になりたい”
って思って
いる人は日本に
いっぱいし」
『だったら、
オレが歩を
歌手にしてやるよ』
歩は驚く。
「えっ…!」
『歩が歌う曲を
オレが
作ってやるよ』
「それなら、
バンドにしたら?」
『バンド?』
「そう、バンドなら
翔とあたしの他に
人を集めてやれば
盛り上がるしねぇ」
『確かに!!』
歩はある事に気付く。
「あっ!でも、
翔は…ピアノ以外は
楽器が出来るの?
バンドにはギターや
ドラムやベースが
必要なんだよ」
翔はしゃがみ、
その場で落ち込む。
『確かに…オレ、
ピアノ以外は
出来ないだった』
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