2. 白紙の世界

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外はさっきとかなり変わっていた。 崩れたビル。 煙をあげる炎。 灰色に濁った空。 それから… 「ウォオオオ!」 怪物達。 「(どうすれば良いッ… 見付かったら、)」 殺される。 「リント…」 「な?!」 いつの間にか後ろにいた怪物に隼世は吹き飛ばされ、壁に叩きつけられた。 「ごほッ… あれは、グロンギか…!」 ふ…と、何故隼世は怪物の名が分かったのか疑問に思えた。 記憶のない俺に、何故… 「リント、ゲゲル…」 「死ぬ、訳にはいかないんだ…」 記憶を取り戻す。 隼世の想いに焔が灯ったその時… カチッ… 時計の進む音が隼世の耳に聴こえた。 「ディセンドライバー…」 隼世が呟くと同時に空間から裂いて現れた、暗い淡紫色の銃と剣を合わせたような武器、ディセンドライバー。 隼世は左で持つと、その感覚を確かめた。 ドライバーを持つ左手は昔から持っていたかのように、しっかりと握った。 それから隼世は、ドライバーの真横…カードを差し込む場所を確認した。 そして、手にあったカードを翳して… 「…変、身…」 [KAMEN RIDE…DESEND!] 引き金を引くと11のマークが現れ、重ね合うように隼世を包んだ。 _
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