5.巡り逢わせ

3/11
前へ
/29ページ
次へ
「そうか、アンタも別の世界から来たのか」 「まぁな… シチューいるか?」 「………頂く」 青年を店に招き入れ、軽く話をした。 青年は椅子にふんぞり返る様に座っていたが、隼世が差し出したシチューに折れちゃんと座った。 「お前がこの世界に来た時には街は滅茶苦茶だったんだよな?」 「あぁ。 一体あれは何があったんだ?」 「さぁ? あの白紙の時計のベルが鳴ったと思ったら外はあの有り様だ」 「時計?」 「店のカウンターの近くにあった天体儀みたいなのだ」 「後で見て良いか?」 「良いが…人参残すなよ?」 「う゛っ…」 青年の皿には人参だけが弾かれていた。 _
/29ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加