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「それから世界の破壊は免れて、俺は破壊者ではなくなった」
3杯目の紅茶を飲みながら士は息をついた。
「…夏ミカンが言うにはアイツの必殺技が俺に当たった瞬間、世界が音を立てたと言った。
その場にいたライダー達は金のオーロラに飲まれて帰って行ったともな」
「お前は、その時は?」
「………」
隼世の質問に士の眉間に皺が寄った。
若干カップの取っ手が悲鳴をあげているが。
「気を失った。
次に目が覚めた時にはアイツはいなくて、夏ミカンの世界に俺達はいたからな」
「そ、そうか…(汗」
苛つきが収まった士は隼世に向き直り、言葉を紡いだ。
「…お前は、仮面ライダーディセンドで良いのか?」
「あぁ。
それ以外自分の事は分からないが」
証拠としてカードを見せれば士は大人しくなった。
「…助かった。ありがとな」
「ん?」
「…悪いが俺は寝る!
勝手にベッド借りるからな!!」
怒鳴り足音を立てて士は寝室の方へと向かって行った。
少しだけ驚いて見ていた隼世だが、士の小さな声が聞こえなかった訳でもないので小さく笑った。
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