real world入門

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どうやら、ここは俺の部屋じゃない。 そして、あの出来事は夢ではないなと。 直感だけど。 部屋の壁紙は真っ白で、部屋の中にはベッドと机しかない簡素な部屋だった。 机の上には見慣れないリュックサックが置いてあった。 そして声が聞こえたのは、その机の方からだったのだ。 勇気をふりしぼって恐る恐る近づいてみる。 ………… 机の引き出しを開けても誰もいなかった。 そりゃそうか。 次に怪しいのはリュックサックか… ……………… リュックサックの中に手を突っ込んでみる。 中には、携帯電話しかないようだ。 空耳だったのか? ???『おはようございます! real worldへようこそ!』 創『お前はだっ、誰だ』 俺は携帯電話に向かって叫んだ。 ???『ワタクシはお前じゃないです。 ワタクシは人工知能搭載型ポケモンセルフォン。 略してPCPと申します。』 俺が携帯電話を握った瞬間、携帯電話がしゃべり出した。 ってか携帯電話と会話した。 real worldというフレーズ…やっぱり夢じゃなかったんだ。 じゃあ、宏武や愛子はどこにいるんだ? 何故、こんなところに連れてこられたんだ? いろいろな事がありすぎて俺は唖然としてただ、PCPを凝視していた。 PCP『まずはアナタの指紋情報と個体情報を登録させて頂きます。 ピピピピ 登録完了。』 なんだなんだ!? 俺は逃げれない場所まできた気がした。 ふと、PCPの画面を見ると俺の情報らしきものが出ていた。 トレーナーステータス トレーナー名 北村 創(キタムラ ハジメ) トレーナーレベル 6LV 性格 中途半端 ステータス 知能 7 体力 8 運 20 リーダーシップ 1 ポケモンとの相性 30 ……… ロールプレイゲームは好きだから、ステータス的には弱いことは一目瞭然だ。 性格が中途半端って、凹むんですけど。 でも、トレーナーステータスってなんなんだ? っていうか、今の状況が理解できないんですけど… PCP『次に、あなたのトレーナーステータスをもとに職業、そしてパートナーポケモンをランダムに選びます。 創『ちょっと待てよ、ポケモンってどういうことだよ? まさか、テレビゲームしろっていうのか?』 PCP『いいえ、テレビゲームではなく実際に三次元でポケモンバトルを行っていただきます。 詳しくは後で説明するので、とりあえず職業とパートナーポケモンを選ばさせて頂きます』
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