大嫌いな母さん。

なんで。

中にはベッドが
いくつもあって、
その中の1つに
母さんは横たわっていた。

寝ているのと変わらなかった。

いつもと変わらない
母さんがそこに居た。

いくつもの管を通され、
周りに沢山の機械が
置かれた状態で。

父さんに聞かされた。
今、母さんは
機械で生きている。
植物人間だ。
機械が呼吸を手伝い、
機械が心臓を動かしている。

機械を止めたら
母さんの呼吸も止まる。
機械を止めたら
母さんの心臓も
一緒に止まる。

ﾋﾟｯ　ﾋﾟｯ　ﾋﾟｯ

と機械が母さんの心臓の音を刻む。