第一話 氷翼の天使

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ふわり…と手渡された柔らかい女性の手から、仄かに冷たく柔らかい氷の羽根が現れる。 「……はっ!おい、アンタ…は……」 誰かと聞こう女性の方を向くと、目の前に居たはずの女性が忽然と消えていた。 夢だったのだろうか…? いや、違う。 渡された氷の羽根は、確かにこの手にある。 謎が謎を呼ぶ…とは良く言ったものだと俺は思う。 悩んでいては始まらない。 取り敢えずは帰ろう。 pipipi♪ 帰ろうとすると携帯にメールがくる。 [from:姉さん 無題 今◯◯デパートに居るんだけど、今日は外食にしない? なーくんの卒業記念って事でさ!] なーくん…姉さんが俺を呼ぶ愛称だ。 読者(?)には説明してなかったな。 俺は『雲雀 成』(ヒバリ ナル) 姉さんが名付け親で『将棋の歩の様に立派になって(成って)欲しいから』という意味合いらしい。 変な所で天然な姉さんらしいが…(汗 姉さんは『雲雀 朱鳥』(ヒバリ アスカ)。 意味合いは『赤く(朱く)羽ばたく不死鳥(鳥)の様に元気に育って欲しい』らしい。 これは母さんが名付け親らしい。 どうやら天然は母さん譲りらしい。 さて、◯◯デパートに着いたな。 …何処だか聴いてないし(汗 「捜すか…(苦笑」
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