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先程、学園が全寮制という話をしたと思う
それを考慮してか学園の敷地内には生活上最低限以上の施設がそろっている
商業から始まり、工業、娯楽、それに学園ギルドがある
学園ギルドというのは、簡単に言えばこの国にあるギルドの依頼を受けることが出来る、というものだ
きちんと報酬もあるし、一見非常に便利だと思うが、そうでもない
依頼を受注すれば、当然身の危険が伴うし、最悪な場合人を手に掛ける依頼だってないとは言えない
そこは、有紗や他のギルドマスターと連携を取って、人を手に掛けるような依頼や学園では非常に難しい依頼は学園に流さないようにしている
おっと、話が脱線した
つまりだ
学園は無駄にでかいということ
「……という訳ね」
「理解した」
「次は職員室に担任の先生が居るから、そこに向かってちょうだい。楓ちゃんよろしくね？」
「はい」
有香に一礼して職員室へと２人足を進めた
学園長室と職員室は同じ棟にあるため近いが、教室は学年ごとに別棟なため遠い
職員室に着き、早速入る
「失礼します」
ガラッ
ドアを開けてすぐ左側の席にいた先生が、イスに座ったままこちらを向いた
「お？来たか、俺が担任の向坂 剛（こうさか つよし）だ。ちなみに伊澄は何故いる？」
「学園長室に案内してくれたので」
理解したようで、うんうん。と頷く
「とりあえず行くか」
剛は２人の肩を触り
「『転移』」
と呟く
３人の周りに風が集い、次の瞬間
消えた
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