7人が本棚に入れています
本棚に追加
何してんだ、この人。
それが、僕が中宮真夢先輩と初めて出会った時の感想である。
思えば、帰宅部禁止の校則から適当に楽な部活を探していた時に、「幽霊部員歓迎」という見出しに食いついた僕が悪い。
部員名簿に名前だけ載せて、後は事実上帰宅部になればいい。
それならどんな部活だろうと関係ないだろう。
そんな理由で、僕は『リサイクル部』という得体の知れない部室のドアを叩いたのだ。
そして、そこで待ち受けていたのは、
「あ、一年生さん? いらっしゃい」
大量のガラクタに押し潰された、一人の少女の姿だった。
まさに何してんだ、この人である。
「あの……大丈夫、ですか?」
「うん、大丈夫ではあるんだけどね」
どうやらガラクタ自体はそんなに重量がなく、目に映るほど危険そうではなかった。
「じゃあ、抜け出せば……」
「うーん、どうもスカートが引っ掛かっちゃってねぇ。あ、そこの君、助けてくれないかな?」
最初のコメントを投稿しよう!