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「あの……」
「おう新入生くん。えっと……名前は?」
「高橋……叶多です。叶えるに多いと書いて」
いい名前だね、と言って先輩は辺り一面に散らかったガラクタを拾い始めた。
そのままの姿勢で先輩は話し続ける。
「叶多くん。ここに来たってことは、入部希望?」
「はい、まぁ……一応」
幽霊部員としてだが。
「ほんと! うわぁ……キミが初めての希望者だよ! 私、中宮真夢。この部活の部長さんだよ」
こっちを振り向き、えへんと胸を張る先輩。
残念ながら、背がちっこいのに加え、胸もぺったんこだったのでまったく威厳は感じられなかった。
「えっと、この部活は何をするんですか?」
「うーん、リサイクルするんだよ」
「……何をですか」
「学校の行事や授業で、余った材料とかって捨てちゃうでしょ? そういったのを私が集めて、色んな物にリサイクルするの。まあ最近は個人で持ってくる人も多くて困ってるんだけどね」
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