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季節は春
早起きした桜木佑紀は、煌々と照り注ぐ朝日を浴びながら背伸びをしていた。
「ん~
まだ眠いや……」
この地は北海道という事もあり、春の暖かさはまだなくどちらかといえば肌寒い。
今は春休みなのでまだ寝ていていい時間帯なのだが、父さんも起きていると思い下に降りることにした。
「父さんおは……よぅ?」
桜木佑紀は目を疑った。
「どういう事……だ?」
ない!
そう!
ないんだ!
1階にあるはずの家具が全て無くなっていた。
いつもはここにいるはずの父さんと一緒に――
これは?
殺風景になったリビングの床にポツリと1本のビデオテープが置かれていた。
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