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平成**年 8月
辰、あんたが死んだ
もう乗らないと言った
あの単車で死んだ
仲間がみんな泣いていた
柄にもなく大泣きしてた
葬式の辰の顔がいまも
頭から消えない
焼き付いて離れない
1994年 8月11日
辰の胸から肩にかけて
あんたは刺青をいれた
辰、きっとあんたは
胸の傷を隠すために
刺青をいれたのだろう
辰、辰の体には綺麗な
蓮の花と鯉が泳いだ
辰、売りをやった金で
あたしもあんたと同じ
蓮の刺青をいれた
その蓮は綺麗に
あたしの肩に咲いた
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