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平成**年 8月23日
辰、あんたの仲間は
辰のために泣いた
涙なんか似合わない
あいつらが大泣きして
辰の名前を叫んだ
辰、何十人もの人が
辰の死を受け入れなかった
辰、だってあんたは強かったから
あたしは辰の骨を移しながら
馬鹿みたいに泣き崩れた
辰、あんなにでかかった
体がこんなにも小さくなって
辰、ごめんね
あたしはあんたを思うと
悔しくて堪らないよ
1994年 8月11日
辰、あたしと辰が
大嫌いなこの街に
あんたはあたしを置いて
逝った
辰、置いてかないでよ
辰といた時間なんて
これっぽっちしかなくて
あたしには特別な時間だった
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