1993年

7/9

1人が本棚に入れています
本棚に追加
/9ページ
平成**年 8月23日 辰、あんたの仲間は 辰のために泣いた 涙なんか似合わない あいつらが大泣きして 辰の名前を叫んだ 辰、何十人もの人が 辰の死を受け入れなかった 辰、だってあんたは強かったから あたしは辰の骨を移しながら 馬鹿みたいに泣き崩れた 辰、あんなにでかかった 体がこんなにも小さくなって 辰、ごめんね あたしはあんたを思うと 悔しくて堪らないよ 1994年 8月11日 辰、あたしと辰が 大嫌いなこの街に あんたはあたしを置いて 逝った 辰、置いてかないでよ 辰といた時間なんて これっぽっちしかなくて あたしには特別な時間だった  
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加