3.賑わう街

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街の大通りをしばらく歩くと、広場のチケットブースにたどり着いた。 男の子は早速持っていたチケットを受付の人に渡した。 …が。 「おや?そのチケット、何か変だね~」 受付のおじさんはカウンターから身を乗り出して男の子が手にしたチケットをじーっと見つめた。 よく見ると、チケットに書いてあるお芝居のタイトルが『君の子猫になりたい』だった。 「残念だけどこのチケットはニセモノだね。最近こういうのが多いんだよね」 受付のおじさんは椅子に座り直しながら言った。 「え~~~~~~~?!」 ―せっかく苦労して手にいれたのに…… 男の子はガックリと肩を落とした。 「まぁそんなにガッカリしなさんな。これあげるからさ」 おじさんは、今流行しているカードゲームのカードを3枚、慰めるように男の子に渡した。 男の子は3枚のカードを力無く受けとると、チケットブースを離れて行った。 『はぁ。これからどうしよう…』 そんなことを考えながら裏通りを歩いていたら 「あっ!!」 ドテッΣΣ 壁に立て掛けてあったはしごにつまづいて転んでしまった。 『なんか今日、ついてないかも…』 立ち上がって帽子を直すとまた歩き出した。 「おい、お前!!」 とぼとぼと裏通りを歩いていると、いきなり誰かに声をかけられた。 「さっきのチケット、ニセモノだったんだろ?」 顔を上げると声の主は、さっき後ろから追突してきたネズミ族の少年だった。 「俺はちゃんと見てたんだからな!」 「うん…そうだった…」 男の子は答えた。 .
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