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でも……悔しいが廉の言うことも一理ある。
杏との甘い刹那に溺れて自分を見失ってしまえば
夢中で掻き抱き、杏のカラダをいたわる余裕すら無くなってしまう。
己の欲望を満たすことだけでは杏は……杏の気持ちは、いとも簡単に離れて行ってしまう。
そんなことのないように
大事に……大事に育ててかなきゃなんねぇよな。
大切なオンナだからこそ
一生守り続けたいと思う杏だからこそ
今まで以上に優しく、そしてもっと杏のキモチに寄り添わなきゃな。
俺は寝ている杏のおでこに、そっと触れるだけのkissを落とし
資料が山積みとなった自分のデスクに腰を下ろす。
「さてと……」
独り言を呟き、気持ちを仕事モードに切り替えた。
杏の寝息にどこかホッとするキモチを感じながら……。
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