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なのに………。
そんな傍若無人な俺様的な竜も屋敷に戻れば
……ただの男に成り代わる。
「杏、一緒に風呂……」
「絶対!いやっ」
「おま……そこまでハッキリ言わなくてもいいだろが」
「だって、嫌なもんは嫌なんだもん」
「………傷つくわ、俺」
杏ちゃんの言葉にガックリとうなだれる竜。
『…………』
おいおい。僕が会社で見た、あの孤高の一匹狼のような竜はどこ行った!?
毎回ながら目を疑いたくなる光景だ。
誰の意見にも惑わされず、己のみを信じる男。
でもそれは、ただの一人よがりではなく必ず結果を出していく男。
だから周りの人間達も、竜のそのカリスマ性に惹かれていくのだ。
まさに¨トップに立つ男¨
そんな男が………たった1人の女の子には翻弄させられる。
彼女の一喜一憂に振り回されっぱなしだ。
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