夏祭り

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「なな何言っちゃってんのよ?」 しどろもどろの杏がまた可愛い。 「そそ…それに今日は浴衣…」 そこまで言って自分がかなり恥ずかしい発言をしたことに気づいたのか、慌てて口元を押さえる。 ぷっ……ホント面白れぇ奴。 ホントはもっと構ってたいが、本来の目的を忘れちゃなんねぇし 何より俺の為にリサーチまでしてくれたんだもんな。 「冗談だよ。それに屋上に行けば見事な花火が拝めんだろ?」 俺は杏に向かって左手を差し出す。 「…………」 杏は少し戸惑いながらも俺の手をしっかり握ってきた。 しかし、次の瞬間には…… 「やっぱりこうでもいい!?」 と、先程と同様……またしても俺の腕は杏によって強く拘束された。 「仕方ねぇな……」 などと舌打ちしながらも、腕に当たる杏のその柔らかな感触を堪能していた俺。
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