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そんなこと思いつつ学校に行くと急に隆が
「ねぇ、知ってた?創介君、今日は転校生が来るんだよ」
転校生?
「へぇ、てかいくら何でも早すぎるだろ、まだ5月だぞ」
そう、まだ入学してから4~5週間しかたってないのだ、それなのに転校生は早すぎるだろ
「おい、創お前なんかいやらしいこと考えてただろ」
「思考回路をお前と一緒にするな」
「まぁ…女子がくればやりたいほうだいだな」
「あれ、隆一もしかして君を好きになる女の子がこの世界にいるとおもってる?」
隆一はそう毒づいたが僕も女子には来てほしいと思っている。
僕が通う私立扇学園(おうぎがくえん)は今年男子校から共学に変わったので女子があまりいない、ってか僕のクラスにはいない、
「おい、お前ら席に着け、今日は転校生が来るぞ、おい入れ」
担任の荒木貞治(あらき さだはる)〔通称 あきはる〕が教室に入って来るなりそういった
転校生…隆の情報は本当だったんだ…
まぁ僕は期待なんてしない、なぜなら、こんな世界に期待なんて愚かな事だと思うからかだ
「女だといいなぁ」や「きっと巨乳だ」や「いや、俺はむしろ男の方が…」などクラスがおおいに盛り上がってきた
あぁ…世界が色褪せて見える…
その時…
ガラガラガラ
教室の扉が開く
人が中に入ってくる
一歩一歩ゆっくりと歩いてくる
さっきまでの教室が無音になる
「伊吹梓(いぶき あずさ)です。よろしくお願いします」
黒くて大きい目
キラキラと光る髪
透き通る肌
僕の世界に
色が
あふれた
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