ふぇありーぷれい

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あの後、記憶が無くならない僕に八つ当たりをしてきた梓さんを必死で説得して今はとある喫茶店にいる。 「で、結局どうして記憶が無くならなかったんですか?」 「多分、あんたの対魔が常人を越してるくらい強いからよ」 「大麻?」 「対魔!対魔法力よ!」 「で…それが強いと魔法が効かないのか?」 「バカのくせに物分かりがいいのね」 「そりゃどうも」 「ご注文はお決まりでしょうか?」 っとそこえ可愛いウェイトレスが来た。 「チュウモン?」 「俺はココアで…梓さんは何にする?」 「?」 「ほら、この中から選んで」 「うーん…じゃあこれで」 「チョコレートパフェですね、少々お待ちください」 注文を頼んだ梓さんは少し不思議そうな顔をしながら話し始めた 「あのね、今から話すことは誰にも言わないでね」 「はい」 「何から説明したらいいのかしら…なんかないの?」 なんかないのってある事だらけなのだが…いや、初めに聞かなきゃいけないのは 「あの、梓さんの背中に生えてるのは…」 「見れば分かるじゃない、羽よ羽!」 「それはコスプレですか?」 「?羽が無かったら上界に行けないじゃない」 「上界?」 またわけのわかんない単語が出てきた… 「上界は神様がいるところよ、ホント無知ね」 神?下界? もしかしたら… 「電波な人…」 「きっとその言葉の意味を知ったら、私は殴りかかるんだろうなぁ」 「じゃあ、天使とでも言うんですか!」 その時 「私とあんな奴ら一緒にしないで!!」 静かな喫茶店に怒りを含んだ叫び声が響く 客は少ないものの店にいる全員の視線を受けた梓さんは恥ずかしそうに縮こまった。 「と…とにかく、私は妖精だ」 確かにあの羽はどちらかと言えば虫寄りだった。 そうか…妖精だったのか… へぇ妖精ね 「って、梓さん妖精だったの!!」 「ようやくつじつまがあった …でも何だろうこのもやもや 「コ…ココアとチョコレートパ…パフェ」 …ウェイトレスさんが必死に笑いをこらえていたことに涙が止まらなかった
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