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「あ、係長・・・あのごめんなさい。」
いつもと雰囲気の違う桃子を見て、俊作は驚いていた。
「いや、陣川さん、会社と全然雰囲気違うんだもん。ビックリだな。」
そう言うと、桃子に微笑んだ。
桃子だって、こういう格好をするのは、今日が初めてだった。
だから、余計に知り合いに見られるのは恥ずかしかった。
俊作の隣の男が、桃子をじっと見つめていた。
「おい、俊作、こんな美人と同じ会社なんて、羨ましいな。」
その言葉に、桃子は驚いた。
そんな事、今まで言われた事がなかった。
「俺も、今日思ったよ。しかし驚いたな。化粧したり、服装が違うだけで、女性ってこんなに変わるんだ。」
そんな風に言われて、少し恥ずかしいが、桃子は少し自分の人生を変えれたような気がして、嬉しかった。
「陣川、もし時間あるなら、一緒に飲まないか?」
俊作にそう言われ、桃子は嬉しくてつい頷いた。
そして、3人で乾杯をした。
次第に酔いが回ってくる。
初めてお酒を飲んだので、飲む量や、自分がどれだけで酔うのかわからなかった。
それからの記憶は、ほとんどない。
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