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桃子は、正直何を話していいのかわからなかった。
だけど、元々俊作がおしゃべりだったため、ずっと俊作の話に頷いたり、笑ったりするだけでよかった。
何だか、居心地がいいと感じた。
その日は、映画館に行き、お昼を食べて、それから夕方頃には、家に送ってくれた。
母以外の人と、遊びに行く事事態も久しぶりだったが、それが男の人だという事が、目覚しい進歩のように思えた。
母は、ボーイフレンドなど必要ないと言った。
友達も必要ないと言った。
信頼出来る、親友が2人ぐらいいれば、人生は楽しいと教えられた。
でも、皮肉な事に、桃子には親友と呼べる人がいなかった。
言われた通りに、いつも良い子でいたが、周りの人達は、そんな桃子と一緒に居ても、つまらないと感じていたはずだ。
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