第二羽

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目が覚めると、そこはこの前来たところ。 そう、俊作の家だった。 でも、今日は様子が違う。 俊作が服を着ていない。 そして、自分も着ていない・・・ それから、シーツに血がついていた。 もしかして・・・ 一瞬にして、酔いが覚めた。 動揺してしまい、身動きが取れない桃子だった。 「んあ、陣川起きたの?」 俊作が目覚めると、そっと桃子を抱き寄せた。 桃子は何が起きているか、わからなかった。 「昨夜のこと、覚えてないって顔してるね?」 俊作の顔が近いのと、肌と肌がじかに触れて、桃子の心臓は大きな鼓動をたてた。 その鼓動の大きさは、俊作にも伝わっていた。 「あの・・・私、何したんでしょうか?」 そう言うと、俊作が答えた。 「陣川から、誘って来たんだからな・・・俺、無理矢理してないから、それだけは誤解しないで欲しい。」 そう言われて、余計に恥ずかしくなっていた。 私は一体、何をしたんだろう。 体を少し動かすと、下半身が痛いような気がした。 「昨日の夜、酔っ払って、家まで来たんだよ。それで、抱いてくれっていうから・・・俺、陣川が可愛くてつい、抱いちゃったけど・・・ お前な、処女だったなら、最初にそう言ってくれよな。 責任感じちゃうだろう・・・」 「ごめんなさい・・・よく覚えてなくて・・・」 桃子が、俊作のマンションに自分から来た事が、信じられなかった。 普段なら、絶対にしない行動だが、この時桃子は、母の言葉を思い出した。 お酒は呑んでも、呑まれるな。お酒を覚えるのは、もっともっと年を取ってからでもいい。 そんな母の言葉を、裏切ったから、こんな結果になってしまったのだ。 桃子は、恥ずかしさと、悲しさと、俊作の肌が触れる暖かさで、気が狂いそうだった。 「覚えてないなら、もう一回する?」 悪戯に微笑む俊作に、胸がドキドキして、眩暈さえ覚えた。 何も言い出せないまま、俊作が桃子にキスをした。
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