第八羽

4/9
前へ
/96ページ
次へ
高志が佳代から連絡を受けたのは、桃子が来て、数分後の事だった。 桃子は父を待つ間、気がきではなかった。 子供の頃はわからなかったが、桃子の家は特殊な気がした。 母、智代は愛人の佳代の存在を、認めていた気がしてならない。 それに父の前では、佳代を悪く言った事がなかった。 桃子は高志に会う前から、確信していた。 私は、父と佳代の間に出来た子供だ。 高志が帰宅すると、桃子は高志に詰め寄った。 「桃子には、辛い話しになるが、本当の事を話そう。」 決心したように、話しだした。
/96ページ

最初のコメントを投稿しよう!

250人が本棚に入れています
本棚に追加