第八羽

6/9
前へ
/96ページ
次へ
だが、智代は子供を産む事が出来なかったのだ。 そこで、代理出産を、佳代にお願いした。 佳代は、最初は迷っていたが、姉の頼みだと、代理出産を承諾したのだった。 だが、代理出産が認められてない日本では、代理出産などはできるはずもなく、自宅出産をして、それを智代が産んだ事にしたのだった。 それが桃子だった。 桃子と名づけたのは、佳代だったのだ。 「その後は、桃子の知っての通りだ。桃子が生まれると、智代は人が変わってしまったんだ。」 「嘘だ・・・」 桃子は、もう大人だ。 だけど、やっぱりショックだった。 目の前にいるのが、本当の産みの母親だなんて、今更そんな事言われても、納得が出来ない。 それに、実の娘じゃないから、智代はあんなに桃子に、厳しくあたったのだろうか。 智代は、桃子を愛してなどいなかったと言うのか・・・
/96ページ

最初のコメントを投稿しよう!

250人が本棚に入れています
本棚に追加