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桃子は無事、俊作に似た可愛い女の子を出産した。
「可愛いね。」
俊作は、子供を抱きかかえながら、ニヤニヤが止まらないようだった。
「俊作、私ね、母親になるのが少し怖い気がするの。」
「俺も、父親になるのは、少し怖いよ。だけど、二人で頑張れば、この子を立派に育てられると思うよ。」
桃子は、俊作がそう言うと、本当にそんな気がするのだ。
日が落ちる頃、あたりは夕日で、真っ赤に染まっていた。
「それでも、この子を愛していれば、それはいつか伝わるよね?」
桃子は、俊作にそう言った。
「もちろんだよ。」
俊作は笑顔で答えた。
「そろそろ、帰らないとね。面会時間も終わりだしな。」
そう言うと、俊作は子供を桃子に手渡した。
「明日も来るから。」
そう言うと、俊作は笑顔で手を振った。
桃子も笑顔で、俊作を見送った。
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