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鏡。 家には必ずあるよね? その鏡が恐ろしいものを写すときもあるんだよ… 私の名前は鬼塚月詠 普通の女子高校生である。 そんな私には悩みがひとつあった。 「折原ー!」 「ン?藤崎と鬼塚じゃん」 「また怖い話してぇー」 そう。蘭華のオカルト好きに付き合わされ、怖い話を無理矢理聞かされるのだ。 藤崎蘭華。 わたしの唯一の友達である。 彼女は物心ついた時から大のオカルト好きだ。 彼女にいつも振り回されてばかりである。 だが、彼女は折原と出会ってから心霊スポットなどに行かなくなった。 理由は簡単である。 折原の怪談にハマってしまったからだ。 折原の怪談はすごい。 まるでそこにいるように感じる。そう思ってしまう。 音程、速度、声ー… 彼の喋り方はもはや催眠術なのだ。 一度聞いたら聞き入ってしまう。 蘭華もその一人である。 だが私はそうならない。 そこが気に入られ、折原が部長の部活にいれられる事になった。 いきなりの不意打ちでもすぐにはなせる折原はすごい。 「ンー…昔、あるところに女の子が住んでてねー…」
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