緋想合戦

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しかしそれは偽りである。 彼女等は天子を懲らしめた後、四季映姫・ヤマザナドゥの捕縛するところとなり、ことごとく最高裁判所に連行された。しかも裁判を重ねた結果、主犯紫は地獄逝きになり、霊夢、萃香、幽々子等の共犯は無期徒刑の宣告を受けたのである。幻想郷縁起のみしか知らない読者はこう云う彼女等の運命に、怪訝の念を持つかも知れない。が、これは事実である。寸毫も疑いのない事実である。 紫は紫自身の言によれば、幻想郷を守る為に決闘を挑んだ。が、天子は全く聞く耳を持たず、緋想の剣を振り回したのみか、紫に傷害を加えるように、さんざん要石を投げつけたと云う。 しかし紫は天子との間に、一通の決闘状も取り換わしていない。よしまたそれは不問に附しても、決闘を申し込んだと云い、スペルカード戦とは特に断っていない。最後に要石を投げつけられたと云うのも、天子に悪意があったかどうか、その辺の証拠は不十分である。
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