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「リオン…いや、ショウ・シシド。
貴様の噂は聞いている。
今まで数多くのデスバイスのエージェントを葬り、あるいは逮捕してきたようだが…それも今日までだ!」
白き騎士は、相当な実力を持っている。
素早くショウの目前まで迫ると、素早い斬撃で繰り出して来る。
「こいつ…今までのエージェントとはまるで違う!」
並みのエージェントならば、数人程度では束になってもショウにはかなわないだろう。
だが、白き騎士はたった一人でもショウと互角以上に渡り合っていた。
幾度となく行われたつばぜり合い…
その結果ついにリオンのスラッシャーの刀身は折られてしまった。
「はっ!」
ショウは、後ろに飛び退くと、拳に力を込めた。
「運にも見放されたか、ショウ・シシド!」
白き騎士は、素早くショウに詰め寄り、渾身の力を込めて剣を振り下ろしたが、ショウはそれをかわして逆に顔面に鉄拳を見舞った。
宙を舞う騎士の仮面…
すると、金髪の長い髪を振り乱す騎士の素顔が現れた。
その顔を見たショウは一瞬戸惑いを見せた。
「さらばだ、赤き獅子…ショウ・シシドよ!」
ズバッ…
ほんの一瞬の隙を突いた白き騎士の斬撃が、ショウを一刀のもとに…
装甲ごと体を切り裂いていた。
「ぐあぁぁっ…!」
おびただしい血を流し、倒れそうになるショウ。
だが、倒れずに足を踏ん張らせて、必殺のキックを放った。
「ハァァッ!」
「甘い!」
白き騎士もキックを繰り出す。
二人の体は交差し…
ついに決着がついた。
アイゼンヴォルフ隊が到着したのはその30分後であった。
アジトにはレッドリオン隊メンバーの死体が無惨にも転がっていた。
「遅かったか…ショウ…ショウは?!」
ジュンヤはショウを探しまわった。
そして倉庫の中ほどに倒れているショウを発見したが…。
「そんな…うわぁぁぁ…
ショォォォゥ!!」
ショウは、すでに息絶えていた。
ジュンヤは、ショウの亡骸を抱いて、ただ泣き叫んでいた。
…そして間もなく、マープス本部に通信が入った。
通信を受けたカホは…
「アイゼンヴォルフ隊より通達…
レッドリオン隊、ショウ・シシド以下5名…殉職しました…
う…うぅ…ショウ…
うわぁぁぁーーっ!」
これは、犯罪組織デスバイスと、正義の特殊部隊マープスの戦いの記録である。
つづく
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