珈琲ハウス『ルカ』

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交差点に来て、運転する山田くんが悩む。 「さて…弥生ちゃんと葉月ちゃん…どちらを先に送るか…弥生ちゃんならここ右だし、葉月ちゃんなら左…」 ブツブツと呟く山田くんに私も弥生ちゃんも、手をふる。 「あ、私はいいから弥生ちゃんを…」 「葉月ちゃんを…」 2人同時にハモる。 思わずプッと2人顔を見合わせ笑う。 「も~イヤだ~、本当に私ここでいいから弥生ちゃんを送ってあげて!」 私は笑いながら言うと後部座席のドアを開いた。 車はまだ赤信号で止まっていた。 「ちょっと葉月ちゃん!大丈夫なの!?送っていくってば!」 山田くんが慌てて車から降りる私を見る。 「平気平気!歩きたい気分なんだ。じゃあね~♪」 バタンとドアを閉めるのと同時に信号が青に変わって、山田くんは心配そうな顔で私を見ながら車を走らせて行った… 私が降りた場所は、ちょうど昼間マックの袋を片手に来たあの公園が横に見えていた。 「ここからなら、帰れるわ…」 私は呟くと、アパートに向かって歩き出した。 しかし… あれえ?おかしいな…
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