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「なによっ!あの鬼ババァ!私1人でもなんとかしてみせるもん!」
私は想像の山下マネージャーにムカムカしながら怒ると、さらに歩き続ける。
やがて…
ポツリ…
と、冷たいものが私の頭に落ちてきた…
「え?まさか…」
私は嫌な予感に上目遣いで空を見る。
ザーッ!
「うそーっ!?」
いきなり凄い大雨が降ってきたのだ。
私は慌てて、屋根がある建物を探して走る。
バシャバシャと、靴音を鳴らして走っていると、目の前にマンションが見えてきた。
「あ、あそこに…」
私は急いでマンションの入口に飛び込む。
「ふぃ~」
ずぶ濡れになった、服や頭、顔をハンカチで拭くが、ハンカチでは小さくて、拭ききれない…
「もう!」
イラつきながら、土砂降りとなった空を見上げる…
「せっかくの私の初仕事だったのにな……大切な日が滅茶苦茶よ…」
アイドルグループではなく、個人HAZUKIとしての、最初の1歩を躓いてしまったような気がして落ち込む私…
雨は更に強くなるし、濡れた体は寒くなってくるし…
まさに最悪だ~(泣)
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