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「嫌なことばかり…って、ラジオの仕事うまくいかなかったのか?俺ラジオ聴いていたけど、頑張ってたじゃんか?」
店員さんが、洗った皿を拭きながら訊いてくる。
「うん…ラジオの仕事は上手く出来たんだけどね………え?」
なんでラジオの仕事のことを知ってるの?
私は顔を上げて店員さんを見る。
「なんで…?」
「はぁ?」
「なんで私の仕事を知ってるの?どこかで会いましたっけ?」
私が呆然として訊くと、店員さんは、少しの間、何も言わずに私を見る…
「それ…冗談?それとも本気?」
店員さんが首を傾げながら私に言う。
「はぁ?」
私も、首を傾げる。
「まさか、葉月も、俺のことAV男優…なんて言うんじゃないよな?」
!?
その言葉にハッとして、店員さんの顔をマジマジとよく見る。
髪は、キレイに後ろにまとめられ、前髪が数本垂れている…
顔は髭が剃られていて、サービス業の店員さんらしく清潔感に溢れている…
が、よく見ると……
「中井ーーーっ!?」
私は椅子からガタッと立ち上がると、店員の姿の中井に指を差した。
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