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深夜11時、アパートの前に車が止まる音がする。
「お疲れ様ー」
「山田くんも気をつけてー」
葉月の声が響いて、車が走り去って行く。
どうやらマネージャーに送ってもらったようだ…
カンカンカン…
鉄の階段を登ってくる葉月の足音…
俺は玄関に出て靴を履くと、葉月の足音に併せてドアを開けた。
「おつかれー!」
「キヤッ!!」
いきなりドアが開いたものだから、驚いた葉月。
そのビクッとした姿に思わず笑う。
「な、なによ~いきなりドアを開けないでよ~ビックリしたでしょ~」
はぁ~と胸を撫で下ろす。
「あまりにいい男が現れたから?」
「鏡見る?鏡貸そうか?鏡見なさい?鏡見た方がいいって絶対!」
ニコッと笑ってキツいツッコミを入れてくる葉月…
ラジオでのHAZUKIがいかにブリッコを演じているかよく分かるな…
「いつも、いつも会う度にキツさが増してくるね~」
「そちらこそ、会う度に汚くなったり綺麗だったり…忙しいわね?」
ハハハハハハハ!
と笑い合う2人。
「それよりどうしたの?まさか私の帰りを待っていた…とか?」
エヘヘ~とイタズラぽく笑う。
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