君のまま

いつものように

「失礼しましたー」

二人で職員室を後にして教室まで戻る。

放課後のせいか
校舎には昼間のような賑やかさはなかった。

「災難だったねー、えっと…隼人…くん？」

「そう、隼人。説教長かったー」

「はは、お疲れ様だよね、うちら」

そんなたわいもない話をしているともう教室だ

「じゃ、明日は遅刻しないようにね！ばいばーい！」

足早に変える彼女

せっかくのチャンスを無駄にしたくないと思った

「あ…え、えっと千夏さん！」

「ん？な、なに」

「付き合ってる人はいますか？
好きな人は誰ですか？
初恋はいつですか？
アドレス教えてくれませんか？
一目ぼれって信じますか？
」

俺は思わず別に聞く気のなかったことまで聞いてしまっていた。