第四話 傷口と傷痕と…?

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…それってまずくね? もしこれで契約違反だって言われて、今回の食費全額俺持ちにされたら…!! いやあのルビーだ、次の宿代もって言うかもしれねぇ!! いや待てよ、もしかしたら俺が女だから部屋は別とか…!! それもまずい!! それじゃあ旅費の削減計画が…!! 1人唸って対策を練っていたら、ビーが俺の背中をつぅ~っとやりやがった。 「ぅにい!!っ…ビーてめぇ…!!」 してやったり、みたいな顔をするビーを小突いて、文句を言おうと口を開こうとしたら、 「へぇ~、アメジスト背中弱いんだね。」 今度はルビーの声がして、それと同時にまた背中をやられた。 「っっっっっ!!~~~ルビー貴様いい度胸だこの俺の背中に立つってことがどれだけ罪深いかしっかりその体に教え込んでやるっ!!」 出かけた悲鳴を飲み込んで、ルビーにくすぐり地獄をお見舞いしてやった。 泣こうが喚こうが俺の気がすむまでくすぐって、涙目でゼイゼイ息をするルビーを俺は解放したあとに、ふと気付いた。 …あれ、確か泥だらけって言ってたよな、でもキレイだぞ服もミズゴロウも。 つまりはどっかで着替えてミズゴロウもキレイにしてきたから、いなかったのか。
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