第一話 不思議な少年Aと…B?

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「…どうだナイトメア、気配、あるんだろ。」 俺は周囲を気にしながら、相棒に声をかける。 相棒はチラリと俺に視線を寄越すが、直ぐに視線を反らした。 ははっ、相変わらずクールだな俺のパートナーは。 だが言いたいことは十分わかる、不思議がっているんだ。 そう、何度も言うが○キ○リ並なしつこさだ。 なのにかれこれ30分は気配はあれど、姿を見せない。 もちろんその方が俺達も足止めを食わずに、且つ無駄なストレスを感じずに森を突破出来るからありがたい。 だが気配が有る、と言うのがどうも考えずにはいられない。 戦いたい、が、それをしない訳がある、ということだ。 例えば、出来れば関わりたくない『何か』がいる、とか。 …出来れば考えすぎであることを願うが、俺のこの勘…俗に言う、女の勘は外れた試しがないんだ。 「………来るぜナイトメア、『何か』のお出ましだ。」 前方から何かが来ることを察知して2人(正しくは1人と1匹)で身構える。 気配は3つ…いや、4つ…か? 待てど暮らせど姿は見えない。 ただ(いつの間にか)夕日が差し込む森が続いている。 草が生い茂って見えないならまだしも、生憎俺のこの位置からなら、道のど真ん中な訳だからだいぶ先まで見える。 だからもう姿が見えてもいい位なんだが…。 「っ、上だナイトメア!!」 俺がナイトメアに指示を出すのと、俺達の近くの木の上で何かが吠えるのはほぼ同時だった。
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