43人が本棚に入れています
本棚に追加
「それよりコンテスト少年、寸法図ってどうする気だったんだ?」
「コンテスト少年じゃなくて、ボクはルビーです!!助けてもらったお礼と、この先色んなジムを回ろうっていう(仮にも)ボクのライバルに服を着てもらう為に、ボクの服を繕い直すのに図ろうとしただけで、別にやましいことは1つも…!!」
そこまで言って、コンテスト少年…いや、ルビーはしまったという顔をした。
なぜかと言えば、答えはもちろん俺がニヤリと笑ったからだ。
「へぇ、律儀だな意外と。その為には女性だろうが寸法を図る、ってわけだ。」
ずい、っとルビーの目の前まで顔を近付ければ、かぁ~っと面白い位にルビーの顔は耳まで真っ赤に染まった。
「ぅ、あ、アメジストさん、えと、「アメジスト。」は、はい?」
視線を泳がせて言葉を紡ぐルビーの声を遮って、その目を覗き込むようにして俺は言った。
「呼び捨てでいい、敬語もいらない。ほら、言ってみろ。」
「ぁ…アメジスト、その、離れてくれる…かな?」
その言葉に満足して、俺はニコリと笑いかけると、「いいよ。」と言って体を離した。
気分は新しいオモチャが手に入った気分だ。
最初のコメントを投稿しよう!