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新年度の今日はどこの組織も忙しい
もちろんVAPTも同じだ
職員がいつもの倍以上の数で廊下をすれ違い、それぞれの目的の場所に向かう
特に資料室が多い25階は大混雑となっている
VAPT職員(軍警員/警軍員)である白いブレザーを着た人々で溢れていた
「…っと!すんません!」
その中で白い箱を持ちフラフラと歩く一人の男性軍警員がいる
人に箱が当たらないよう注意するも意味がないのが現実
人の波を超えて
男はフロアの奥にある黒い扉の前に着く
ブレザーのポケットから、自らが勤務する配属先が書かれたグシャグシャの手紙を開き照らし合わせて確認する。
「ここ…だな。」
深呼吸して扉をノックする。
…………
だが返事がない
留守?な訳がない
新年度の初日の今日は全ての職員が出勤することになってるのだから
だが返事がないのも事実
男は失礼と思いながらも箱を片手で持ち、空いたもう片手で扉のボタンを押し開けた。
「すいません。誰かいますか?」
中に入る男
男の外見は…
茶色の毛先が外ハネの長めの髪に茶色の瞳で白肌で平均並みの身長
部屋の中は綺麗だった
他部署は臭く汚い部署が多い
資料の山のデスクがいくつかある以外は掃除はされており
臭いは少し煙草の臭いはするも、男は自分も吸うので気にしなかった
そんな部屋を見渡していると‥‥
「貴方………誰?」
どこからか声がした。
声がする方を向くと…
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