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「あちーなくそ!」
そう言いながら、ゆうすけはTシャツをパタパタしている。
外は太陽がギラギラしている中、
私達はゆうすけの部屋でクーラーをつけながら、夏休みの宿題をしていた。
「なぁ菜月ー。
今日から夏休みなんだからさ、
宿題なんかやめてラブラブしよーよ。」
そう言って抱きついてきたゆうすけを押し戻し、
私はふたたび机に向かう。
「私はゆうすけみたいに頭良くないのっ!」
少しむくれて、ゆうすけはベッドにゴロンと横になった。
ブゥーンという扇風機の音と、せみの声しか聞こえない。
私は黙々と宿題をする。
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