これは命令である

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 焼ける。  子供の泣き声が聞こえる  焼ける。  それと重なって咆哮が脳を揺らす  焼ける。  揺れてるのは脳じゃない、感情だ  焼ける。 「ふざけるなっ!!!」  覚醒。という表現は違うだろうか  空に翔んでいた意識を目の前に引き戻した際に、後ろ手に拘束された、夕日を溶かし込んだような赤に近い金髪を持つ少年の瞳を見た。  澄んだ、青、だった  薄汚い自分の漆黒とは違う。しかしどこか似通った光をそこに認め、リーディアは僅かに微笑んだ。  それが少年の癇に触れたのか、大の男相手に抵抗をし始める。そして更に拘束が強まるという悪循環を呼び起こした 「離せ!離せってば!!」 「暴れるな」  意外と力のある少年のようで二人がかりで押さえ込まねばならないようだ。  その間にも、刃を灯した瞳にはリーディアを射抜いている。  気付いた彼女は更に笑みを深め、部下たちに手を振った。 「いい、離せ」 「ですが……」 「構わん」  上司に言われては何も言えず、彼らは拘束を解いた。  瞬間、少年はナイフを取り出しリーディアの懐に飛び込んだ  飛び込もうとした、筈だった  
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