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「名前…ですか?
今までは番号で呼ばれていたので…」
「じゃああなたは名前が無いの?」
エリンは尋ねた
「はい…」
少年は小さな声で答えた
「そう…。それは困ったわね。
そうだ!私があなたの名前を付けてあげましょう」
「えっ!?よろしいのですか?」
少年は戸惑いながらも尋ねた
「ええ。勿論よ。
名前がなければ呼びにくいでしょう」
エリンは微笑んで答えた
「ええと…。あなたは狼に似ているわね…。
そう!!『狼(ラウ)』というのはどうかしら?」
「『ラウ』ですか……?」
「そうよ。狼のラウ。
あなたの名前は今からラウよ」
「ありがとうございます………。」
「ど、どうしたの?」
急に涙ぐんでしまったラウを見ながら慌てて声をかけた
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