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「何でだろうね」
「時間にルーズだからだろ、その首の時計意味ないし」
「これは女王様からのプレゼントだよ」
首にかけている鎖で繋がれた時計
時間にルーズな僕への忠告
「なら時間守れよ、今日会議って聞いたけど」
「それよりも、アリスに会いたくて」
嫌悪で歪んだ綺麗な顔
その歪んだ顔が、とても好きだ
「悪趣味」
「何とでも」
「オレ、もう今日疲れたんだけど」
「大丈夫、キミは只そこで寝てればいいから」
ギシッとベッドに乗りあがる音
この塔はあまりにも静か過ぎて
その音さえも響いてしまう
「いや、何が大丈夫なんだよ」
「何がって……何がだろうね?」
「オレ、アンタのそういう適当な所嫌い」
「僕は好きだよ、アリス」
背けられた顔を無理やり向かせて
何かを言われる前にその唇を塞いでしまう
そうしたらほら、煩かった言葉も
途端に苦しそうな声に変わっていった
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