1章

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  「全く……最近は帽子屋も落ち着いて来たところだというのに」 「あぁ、そういえば帽子屋最近見ませんね」 アリスに付き纏うその2 僕がこの世で3番目に嫌いな奴 「大人しくそこら辺でお茶でも飲んでおればいいものを」 「アリスは魅力的ですからね」 「あぁ、お前といいエースといいな」 「あら、ばれてらっしゃる」 ちなみにエースとはこの城の騎士だ 僕がこの世で2番目に嫌いな奴 「お前ら二人がアリスの事を好きなのはわかっておる」 「それはそれは」 「だから逆に頼んでおるのだ」 傷つけずに護れと この城に滞在させたいならば護れと 暗にそういう事だったわけか 「さすがは女王様」 「エースは既に外へ向かわせた」 ガンッ、と音がする それまで静寂だった空気が一掃静まった 「白兎、お前に命ずる。死ぬ気でアリスを護れ、さすればその首の時計、取ってやろう」 「その命、我が名に懸けて遂行致しましょう」 時計が外れる 自由になる この忌まわしき女王様から逃げられる アリスの近くにもいられる 何だ、素敵な任務じゃないか  
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