不幸の手紙とかチェーンメールがきても回す相手がそんないない奴

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「ちょ、……ちょっと待て!」 父親が怒鳴った。 「こっちはまだ行かせるなんて言ってないぞ!だいたい学費や書類やなんかだってあるだろう!」 「あんた全然話聞いてないのな…… 学費は奨学金で全部でるって言ったろ? 入学書類だって本人の署名一枚ですむ。こっちの世界の学校には俺達が魔法で上手くごまかす。 つまりなんの問題もねぇんだよ。分かったか?」 父親はもう何も言えなくなっていた。すっかり気力が抜けてしまったようだ。 「さて……」 ライアンは修に向き直った。 「後はお前の意志一つだ。 お前はどうしたい?」 ライアンの問い掛けに修はしばらく無言で考えた。 今まで見た全てのことが、理屈抜きで魔法が実在するということを物語っている。 今まで信じていた"常識"が脆くも崩れていくが、父親のように取り乱したりはしなかった。 むしろ、心のどこかでその"常識"を打ち破る何かが起こるのを望んでいたのかもしれない。 これまで特に魅力を感じていなかった自分の日常を変えられる選択肢が目の前にある。 後は自分の意思一つなのだ。 「俺は……」
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