第三章 創り出す者と破壊する者

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健一は咲夜の姿を確認するなり気を失い、フランドールは咲夜の言葉に耳を疑った。 「えっ、だってそいつ、弓矢持って突然私の部屋に入ってきて…!」 咲夜はその言い分を聞いて「わかりました」と一言。 (この弓矢、一体どこで調達してきたのかしらね。) 「確かにそれでは敵と間違えても仕方ありませんね。明らかにこいつが…」 咲夜はここで失神している青年をフランドールに紹介した。 「嘘…私、殺しちゃったかな…」 話しを聞き終わったところで、フランドールは自身のとった行動を悔やんだ。 咲夜は健一の右足に向けて能力を使った後、首の側面に指をあてた。 「心配入りません。脈は動いていますよ。後は健一の生命力次第ですね。」 そして、健一を両手で抱えた。所謂“お姫様だっこ”である。 「健一の部屋を二階の一番奥に用意したので、私はそこへ運びますね。それでは失礼します。」 フランドールの目前から一瞬にしてメイドと怪我人が姿を消した。 それから間もなくして、幼い吸血鬼の後悔の念が入った泣き声が紅魔館に響き渡った。
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