第四章 永遠に紅い幼き月

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薄暗い廊下を進む健一。 「そういや紅魔館の光源って何なんだろ。見た感じ窓も無いし電球とか蛍光灯みたいなのも無いし…」 ぶつぶつと独り言を呟いていると、そこへ注射器を持ったメイドが一人。 「あ、咲夜さんだ。」 「健一!あんた今までどこ行ってたのよ!鎮痛剤を定期的に打たないとマズいんだから!…って、痛みは無いの?それにその足…」 平然と歩いている健一の姿に驚く十六夜咲夜。 「あぁ、無能じゃないって事を証明してみましたよ。」 と、勢いよく右足で空を蹴る。 「どうやら物を創り出すにはそれを理解してないと意味が無いらしいです。だから何でも載ってそうな本をパチュリーさんに借りてきたところです。」 「そ、そう。」 咲夜は「物を創り出す」という言葉で全てを悟った。 「それでは、今からレミリアさんのとこに行くんで。」 頭を少し下げながら咲夜の横を通ろうとした時、 「待ちなさい。」 真横にいた筈の咲夜が健一の正面に立っていた。 「そんなわざわざ時を止めてまで道を塞ぐ必要がありま「あるわよ。」」 咲夜が遮る。 「あんた、フランお嬢さまの時に色々としでかしたんだから、素直に行ってらっしゃいって見届けらんないの。私もついて行くわ。」 「あれはちょっとばかし油断し「黙りなさい。」」 咲夜の両手に数本のナイフが現れたのを見るなり健一は黙り込んだ。 「さ、行きましょ。」
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