崩れる日常

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春だ。 始まりの象徴でもある季節。 そして様々な人が新たな目標等を持つ季節でもある。 そんな季節の中で、制服姿で自転車のペダルを全力で踏んでいる少年がいる。 彼の名前は逢坂 潤(あいさか じゅん)。 この春から高校二年生に進級したどこにでもいる普通の少年である。 彼が何故こんなに急いでいるかと言うと、今日は春休み明けの平日、始業式。朝の目覚めがいい人は起きてすぐに今日から新学期だと気づく。 だがしかし、彼はそうではなかった。 目覚まし時計が鳴る。 ジリリリリ…ガチャ 時計のボタンが押される。 「まだ眠い…」 潤は二度寝した。 彼が起きたのは、友人からの電話。 プルルル… 「なんだよ…うるさいな…。はい、もしもし」 友人が「今日から学校」だと話す。 「え?学校?バカ言うなよ。明日からだ…え、マジで?わかった…今から行く、じゃあな」 ガチャ ……… 「ヤバいな…」
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