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景色に色がない、時間も止まっている、これほど異常な光景はあるだろうか。
「誰か…いないのか…??」
潤は辺りを見回すが誰もいない、物音すら聞こえない。
この灰色の世界の沈黙ははっきり言って気味が悪い。
そう思いながら辺りを見回す。
「…っ!?なんだアレは!?学校の方か…??」
潤の視線が学校の方角を向く。
その方角からは学校が見える。だかその学校は周りの灰色の景色とは違い黒い霧が漂っていた。
「とりあえず学校に行ってみれば何かわかるかもしれない」
潤は移動するために先程まで乗っていた自転車を探した。
「そうだ、自転車自転車っと…うわ…」
潤の視線の先には茂みがあり、そこには自転車のハンドルが飛び出ていた。
だがよく見ると自転車は大破していた…。
仕方ないので歩いて向かうことにした。
歩いていると気絶していた場所の近辺に山道はあった。
そしてその山道を下り、学校へ続く道路に出た。
「一応山から抜けたけど…ここもか…」
山から抜けてもやはり灰色の景色だった。
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