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「そうか。近衛はこのまま自分のクラスを確認するのか?」
「はい。そのつもりです」
「なら、琴太に行かせるぞ?」
「えっ!?いいですよ。それだと堂島君に悪いです」
「気にするな。可愛い女の子のためならこれくらい出来るよな琴太?」
「おっしゃ、まかせてよ。10秒で確認してくる」
琴太はそう言うと同時に未だに学生が群がる掲示板の前へと走っていった。
全く、単純で使いやすい馬鹿だ。
「よかったんですか?」
「気にすんな。アイツはバカだから」
「あ、ありがとうございます」
「礼なら俺じゃなくて琴太に言ってやれ。可愛い子にありがとうなんて言われたら、なんでも言う事聞くぜ」
琴太は女の子に弱いからな。などと笑いながら近衛のほうを見ると近衛は顔を赤くして俯いた。
「どうした、風邪か?」
「い、いえ…その、可愛いって…」
「あぁ、気にすんな。本当のことだしな」
どうやら俺が近衛の事を可愛いって言ったことで顔を赤くしたらしい。
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