第一章<卵>

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朝。 目覚まし時計が鳴り響く中、俺は目を覚ます。 俺の朝はこうして始まる。 まず、さっきから鳴り響いている目覚まし時計に手を伸ばすことで止め時間を確認する。 現在7時1分 いつも通りと言えばいつも通りな起床。 ベッドから出た俺は洗面所に向かい顔を洗う。 その後はキッチンに向かい朝食を作る。今日は和食の気分だ。 そうして作った朝食を食い終われば学園に行く準備をする為に寝室に行く。 制服に着替えてから再度時間を確認する。 7時36分 これもいつも通り よりは少し早いか。そう思いながら俺は鞄を持って戸締りの確認をして玄関に向かう。 「…行ってくる」 俺以外に誰もいないが、それでも玄関のドアを開けながら言うと微かに風が吹く。 誰かが「行ってらっしゃい」と言ってるようだ。 そんな見送りを背にして俺は玄関を出る。
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