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「はぁ・・・なら仕方ない。いつ行くんだ?」
「夜、深夜がいい。それならちょうど朝には着ける」
「分かった。なら深夜に山側の門で落ち合おう」
ユキは剣を腰の帯に携えると、家を出て行った。
「なあ、あいつ余裕がないとか言ってたよな、どうやって待つ気なんだ?」
「へえ、カルトが男の心配するなんて珍しいわね~」
「カルトの言うとおりだ。ユキを招待してやろう」
シグマが重そうに腰を上げた。
「なら、探さないといけないわね」
ミクラが立ち上がる。
「山賊の件、よろしく頼みます」
老人が頭を下げる。
「ああ、任せておけ。こっちはそれ以上の収穫がありそうだしな」
シグマはユキが出て行った方を見る。
「・・・あいつを入団させてやる」
シグマは呟きながら外に出ると、探すために走り出した。
「白い髪で細い剣を腰に差した方を見ませんでしたか?」
「いや、見てないな」
「そうですか・・・ありがとうございました」
ミクラは頭を下げて村人と別れる。
「カルトの方は収穫あるかしら」
ミクラはカルトが聞き込みをしている場所へ向かった。
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