第一話

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「はぁ・・・なら仕方ない。いつ行くんだ?」 「夜、深夜がいい。それならちょうど朝には着ける」 「分かった。なら深夜に山側の門で落ち合おう」  ユキは剣を腰の帯に携えると、家を出て行った。 「なあ、あいつ余裕がないとか言ってたよな、どうやって待つ気なんだ?」 「へえ、カルトが男の心配するなんて珍しいわね~」 「カルトの言うとおりだ。ユキを招待してやろう」  シグマが重そうに腰を上げた。 「なら、探さないといけないわね」  ミクラが立ち上がる。 「山賊の件、よろしく頼みます」  老人が頭を下げる。 「ああ、任せておけ。こっちはそれ以上の収穫がありそうだしな」  シグマはユキが出て行った方を見る。 「・・・あいつを入団させてやる」  シグマは呟きながら外に出ると、探すために走り出した。 「白い髪で細い剣を腰に差した方を見ませんでしたか?」 「いや、見てないな」 「そうですか・・・ありがとうございました」  ミクラは頭を下げて村人と別れる。 「カルトの方は収穫あるかしら」  ミクラはカルトが聞き込みをしている場所へ向かった。
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